【9割が間違っている】本当の!職務経歴書の書き方【もと面接官が解説】

面接官として多くの職務経歴書を目にしてきましたが、中には「もったいない!」と感じさせるものが少なくありませんでした。

優秀なはずの候補者が、自身の能力や経験を適切に表現できていないため、その可能性が十分に伝わらない職務経歴書を数多く見てきました。

これは、応募者にとっても、企業にとっても大きな損失です。

しかしなぜかその部分を解説したものはあまり見かけ事はありません。

そこで、私は面接官として経験をもとに、どのようにすれば、面接官の目にとまり、あなたの経験スキルを余す事なく伝えるようにできるかを、この記事にまとめました。

この記事を通じて、皆様の強みや経験が面接官に正しく伝わり次の面接に繋がる一助となれば幸いです。

※当サイトは元面接官の転職支援専門のキャリアコーチがその経験に基づき記事を作成しています。

目次

1.面接官に刺さる職務経歴書の書き方とは?

▼面接官に刺さる!職務経歴書とは?

マルキ

良い職務経歴書とは、極短時間で、あなたの経験やスキルを余す事なく、面接官に伝える事ができる職務経歴書です。

「そんなの知っている!」

と憤慨する方もいるかもしれませんが、本当にできている人は私の経験では非常に稀でした。

ほとんどの方は「惜しい」方が多く、候補者の強みが理解ができず結果お見送りした経験も何度もあります。

刺さる職務経歴書は、次の3つの要素を満たしている必要があります。

▼刺さる!職務経歴書の条件
①面接官の知りたい情報が知りたい順番で整理されている
面接官が職務経歴書を見る際の流れは一定のパターンに従います。彼らは自分が見たい情報だけを探し、それに基づいて候補者の適格性を速やかに評価します。そのため、面接官の視点を理解し、彼らが特に重視するポイントに合わせて情報を整理し、提示することが非常に重要です。

②分かりやすい短い言葉で書かれている
明確で短い文章表現を用いることで、面接官は短時間であなたの経験やスキルを理解することができます。専門用語を使用する場合でも、その用語が業界内で広く認識されているものであるか、または必要に応じて簡潔に説明が加えられているかを確認することが大切です。

③応募した業種職種に関連する経験が分かりやすい
面接官は、あなたの経験や実績がどれだけ自社の仕事に役に立つのかを職務経歴書の中で探しています。単に職務内容を列挙するのではなく、実際にどのような成果を達成し、どのように貢献したかを具体的に示すことで、あなたの能力と価値が伝わりやすくなります。

実は、面接官が職務経歴書を見ている時間は、みなさんが想像している以上にとても短いです

そのため、残念ながら

「情報をいっぱい詰め込んだからあとは面接官の方で汲み取って下さい!」という姿勢ではほぼ伝わらないと考えて下さい。

特に社歴の長い方になればなるほどご経験多く情報量が多いため、重要な情報が埋もれてしまい逆に強みを見出す事が難しくなるケースもあります。

そのため、ごく短時間でも自己の強みや魅力が伝わるような、工夫をしておく事が重要です。

「具体的にはどのような工夫をすればよいの?」

と疑問に思う方も多いと思いますので、以降の章で詳細をお伝え致します。

2.なぜ?職務経歴書の書き方が重要なのか?

書類を見ている面接官にもレベルの差があります。そのため、どんなレベルの面接官にでも「伝わる職務経歴書」にしておかなければなりません。

あなたの職務経歴書を見て合否を判断している面接官は全員が採用のプロではないのです

「そんなのひどい!」

と感じる応募者の方も多いと思いますが、新任のマネージャーが対応していたり、会社によっては係長などの現場のリーダークラスの担当が判断しているケースだってあります。

もちろん、採用側も本気で見ていますが、面接官の職務経歴書を読む力には差がある事は想定内に入れておいて下さい。

ですから、どんなレベルの面接官が見てもあなたの強みが伝わるように、

・見るべきポイントが誰が見ても分かる
・欲しい情報を面接官に探させない

ように工夫を施しておくことが非常に重要です。

例えば

▼職務経歴書を読ませるための工夫
・重要な情報は目立つ場所に配置する
・文字の装飾や大きさを工夫し、視覚的なメリハリをつける
・読みやすいフォーマットを使用する
・売上やコスト削減、プロジェクトの成功率など成果を具体的な数値で示す

「え?こんな簡単な事?」

と感じた人もいるかもしれませんが、実際にやっている人は意外なほど少ないです。

ですので、やらない手はありません。

あなたの職務経歴書の見栄えを少し工夫するだけで、他のライバルに差をつける職務経歴書を作成する事ができます。

以下の章でさらに詳しく、面接官に刺すためのポイントを紹介いたします。

3.面接官の記憶に残る職務経歴書の書き方5つのポイント

ではこれからは職務経歴書を記載する際に、具体的にどんな点に気をつければよいのか、さらに詳しくご紹介いたします。

▼ポイント①:職務経歴書は要約文が命

職務経歴書において、要約文が非常に重要な役割を果たす事はあまり知られておりません。

要約文は、職務経歴書の最も上部に配置され、あなたの経歴や経験を紹介する最初の部分となります。要約文の目的は、あなたの経験の全体像を簡潔に伝えることにあります。そのため、面接官がこの部分を読むだけで、あなたの専門性、スキル、そして全体像を素早く理解できるようにする必要があります。

なぜ?要約文が職務経歴書の中で最も重要なのか?

要約文は職務経歴書の中で絶対に読まれる唯一の部分だからです。

要約文であなたに興味を持つ事がなければ、本文が読まれることはないと考えてもよいぐらい重要なパートです。そのため、この短い文章の質を高めることが職務経歴書で最も重要な事です。

面接官に刺さる!要約文を作成するコツとは?

要約文はあなたの多くの経験やスキルから必要な情報だけを抜き出す非常に骨の折れる作業ですが、要約文にまとめる際に役立つポイントを4つ紹介いたします。

  1. 役職や役割の名称を活用する:
    • 特に、管理職やリーダーというポジションであった人は一般的な役割や役職を活用する事でどのような働き方をしているのか面接官がイメージしやすくなります。
  2. 応募先で活かしたいスキルや経験に焦点を当る:
    • あなたが志望している業界や職種で最も関連するスキルをピックアップして強調します。
  3. 具体的な成果は数字で書く:
    • 具体的な数字や成果があれば具体的な数字でしめしましょう。例えば、売上の増加率、プロジェクト管理の成功事例、チームでの成果など、数値を使う事で具体的に能力が伝わりやすくなります。
  4. 要約文は短く:
    • できれば3〜4行以内程度で完結するのが理想的です。この短いスペースに、最も影響力のある情報を凝縮させることが求められます。

効果的な要約文は、面接官の興味を引き出し、本文を読ませる高い動機を作ります。そのため、要約文の吟味と推敲は、時間のある限り何度も繰り返して下さい。それだけ重要なパートです。

▼ポイント②:2枚にこだわらなくてもOK!でも4枚以内に収めよう!

書いていないものは伝わらない!伝えたい情報は余さずのせましょう!特に、社歴が長いや転職回数が多い方で2枚に無理に収めなくてもOK!(ただし4枚以内には収めましょう)

面接官は超能力者ではありません。書いていないものは伝わりません。

しかし、職務経歴書を見る時間は極めて短いです。

多すぎる情報は、重要な情報を埋もれさせ、あなたが本当に伝えたかった内容を面接官が見落とす原因にもなり得ます。

そのため、職務経歴書は極力コンパクトにまとめ、必要最低限かつ最も重要な情報を漏れなく載せる工夫が重要です。

情報がコンパクトにまとめられていれば、その短い時間で重要なポイントを把握しやすくなります。

▼職務経歴書をシンプルにするためのコツ

✔️主要な職務にだけ焦点を当てる
全ての職歴を詳細に記載するのではなく、特に関連性が高いか、重要な実績を上げた職務に焦点を当てましょう!

✔️応募先の業界業種に関連する成果があれば強調する
具体的な成果や貢献が数値または明確な結果があるものはその点を簡潔に記述します

✔️不要な情報は削除
すべての業務内容を書く必要はありません。応募先の業務に関連性の低いあるいは、直接貢献しない情報は思い切って除外しましょう。

これらにより、職務経歴書の中の面接官の興味を引く内容の割合を多くする事で、面接官の注意が散漫になる要素を最小限に抑えます。

▼ポイント③:職歴は新しい順(逆時系列)がおすすめ

職務経歴書において職歴は新しい順(逆時系列)で書く事をおすすめしています。

なぜ?新しい順(逆時系列)で書くのか?

面接官が興味があるのは、あなたの近々のスキルや経験です。

また、現在から過去にさかのぼっていくことで、面接官の興味を引きながら、最後まであなたの経験に興味を持って読んでもらえる確率が高まります。

なぜ?古い順(時系列)ではなぜだめなのか?

古い順から書くと直接最後の項目に面接官の目が行きます。そのため、途中の経歴が飛ばされる可能性が高くなります

もしかしたら途中の経歴で今回応募した業務に関連する経験やスキルあっても読み飛ばされてしまう可能性が高くなりますので、非常にもったいないです。

▼ポイント④:刺さる!職歴記入方法3原則

職歴記載は、リアリティーを伝える事が重要です。ただ単なる仕事の羅列にならないように注意しましょう。

あなたの経験の現実感を伝える事で企業からの信頼を勝ち取る事ができます。リアリティーを伝えるための3原則を紹介します。

原則1: 業務の目的、あなたの役割、行動の結果を書く

その業務がどのような目的であり、どのような役割を果たし、どのような行動を取り、どんな結果に結びついたのかを詳細に説明します。

この方法により、ストーリーとしてあなたの具体的な貢献と成果が強調され、どのように価値を提供したかが面接官の記憶に残りやすくなります。

記入例: 「マーケティングキャンペーンの企画と実施を担当し、ターゲット市場分析から戦略策定、実行に至る一連のプロセスを管理。その結果、対象製品の売上が前年比で20%増加。」

原則2: 社内用語た使わないが、業界専門用語はうまく使う

職務経歴書では、社内用語はあまり使わないようにします。面接官に伝わらない可能性があるからです。

一方、一般的な業界専門用語意識的に使うとよいです。

これを意識していない方は結構多いです。

理由は、面接官は多くの場合あなたの上司になる方です。業界歴が長い可能性があり、専門用語が入っていると本当にこの業界で仕事をしてきたのだと安心します。あなたがプロフェッショナルとして仕事をしてきた事を伝える意味でも専門用語を散りばめておきましょう。この工夫をする事で、業界でもあなたの経験とスキルに興味を持つ人が増える可能性が広がります。

原則3: 昇進や表彰には理由も記載する

昇進や表彰を受けた場合、単にその事実を記述するのではなく、どのような業績が評価されたのかも具体的に記述します。

これにより、あなたの特定のスキルや業務遂行能力がどのように認められたのかを明確に伝える事ができます。

▼記入例
「プロジェクト管理能力とチーム間の協調を高めたことで、重要プロジェクトを期限内に成功裏に完了し、年間最優秀チームリーダー賞を受賞。」

これらの点に注意して社歴を記述することで、あなたの職務経歴書はより効果的で伝わりやすいものになり、面接官ににポジティブな印象を与えることができます。

▼ポイント⑤:「活かせる経験スキル」は必ず書く

職務経歴書において「活かせる経験やスキル」をひとまとめに整理しておく事は、あなたの専門知識と適性を効果的に伝える上で非常に有効です

スキルや経験をまとめて提示することで、面接官は迅速にあなたの能力を漏らさず把握できるようになります。その他にもメリットがあり、まとめると次の通りです。

▼「活かせるスキルや経験」をまとめて記載するメリット
1.あなたの強みを漏らさず伝える事が出来る!
一ヶ所にまとめておく事で、あなたが伝えたい自分の強みを漏れなく効果的に伝えることができます。

2.専門領域の明確なアピール出来る!
自分がどの分野に強いかを面接官にはっきりと示すことが可能です。

3.企業とのフィット感が強調出来る!
募集要項の項目とあなたのスキルとの合致を記載することで、 企業が求める人物像と自己のスキルがマッチしている事を明確に示せます。

4.職職務経歴書に書いてはいけない事

職務経歴書は、あなたの職業的スキルと経験を効果的に伝えるための重要なツールですが、すべての情報が必要とされるわけではありません。

特定の個人情報は職務経歴書に含めるべきではなく、省略することでよりプロフェッショナルな印象を与え、面接官の関心を適切な内容に集中させることができます。

以下は冗談のようですが実際に私が見た、職務経歴書に書く必要がない事例です。

▼職務経歴書に書く必要のない項目
✔️住所電話番号などの個人情報は書かない
職務経歴書には、住所、電話番号などの個人的な情報を含める必要はありません。これらの情報は、履歴書の方に記載して下さい。

✔️趣味の事は書かない
職務経歴書は経験やスキルに焦点をあてた文書であるため、趣味が職務に直接関連している場合や特定のスキルが求められる職種である場合を除き、趣味や個人的な嗜好は含めるべきではありません。もちろん、趣味の特技が仕事に関連する場合はぜひ書いて下さい。

✔️退職(転職)理由は書かない
職務経歴書に退職理由や転職理由を記載する必要はありません。退職(転職)理由は面接の際に必ず聞く項目ではありますが、文書に事前に記入するの必要はありません。

Q&A:職務経歴書の書き方よくある質問

以下は、職務経歴書の作成に関してよくある質問と、それに対する回答をまとめました。職務経歴書を書く際の参考にご活用下さい。

職務経歴書は何ページ書いた方がよいでしょうか?

職務経歴書は通常、1〜2ページの長さが理想的です。社歴の長い方でも4枚以内にまとめるようにしましょう。内容は簡潔にまとめ、最も重要な実績やスキルに焦点を当てることが重要です。情報過多は読み手を圧倒するため、適切な範囲内で厳選された内容を提供しましょう。

職歴は新しい順と古い順どちらが正しいですか?

職歴は新しいものから古いものへと逆時系列で記述するのがおすすめです。これにより、最新の経験とスキルが強調され、現在のあなたのスキルや経験をすぐに知ってもらう事ができます。

職務経歴書に書く自己PRが全く思いつきません。

自己PRを作成できない方は、自己分析が十分でない可能性もあります。MBTI(16personalities)などの無料の自己分析ツールなどもありますので、活用しましょう。

本書ではMBTIの性格タイプ別の自己PRテンプレートを紹介しています。自己PR作成が苦手な方はぜひご利用下さい

職務経歴書に個人的な趣味や興味を含めるべきですか?

個人的な趣味は、職務経歴書に書く事は一般的にお勧めはしません。ただし、その趣味が間接的にでも応募先の企業や職種に関連しそうな場合は除きます。

例:WEBマーケッター職に応募する際にSNSフォロワー数が多いなどは有利になると考えられる場合記載をおすすめ致します。

 

まとめ

職務経歴書の作成は、あなたのスキルや経験を応募先の企業に伝える唯一の手段です。

この書類は面接官にあなたの専門性、スキル、そして実績を効果的に伝えるためのものであり、適切に情報を整理し、強調する事で面接官に刺さる職務経歴書になります。

ここで重要なのは、情報を選び抜き、関連性の高い内容に焦点を当てることです。職務経歴書を作成する際には、次の点に注力して下さい。

  • 要約文に力を入れること
    • 要約文は必ず読まれる。ここで興味を引けない限り本文は読まないと考えよう
  • 社歴は新しい職務から記述する逆時系列の形式がおすすめ
    • 面接官が最も興味あるのは、あなたが最近の経験やスキル
  • 刺さる!社歴記入方法3原則
    • 原則1:業務の目的、あなたの役割、行動の結果を書く
    • 原則2:社内用語は使わない
    • 原則3:昇進や表彰には理由も記載する
  • 「活かせる経験スキル」の項目を設け、強みを明確にアピールする
    • 活かせる経験スキルをまとめておく事で、自己の強みを漏らさず伝える事ができます

以上です。

この記事が、転職活動をしているあなたの役に立ち、次のステップに進めむ原動力になっる事を願っています。

あなたの転職活動を応援しています。

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